74なぜ苦手と言い出すのでしょう?
子もたちを取り巻く環境は、劇的に変わっています。
英語教育については、お母さん、お父さんの昔のイメージとはかけ離れています。
さいたま市では、小学1年生からフィリピン人を中心とした外国人による英語の授業をしています。
指導力のあるフィリピンの先生もいらっしゃいますし、そうではない方も。
外国人の先生に物申せる担任の先生もいらっっしゃいますし、言えない担任の先生も。
そんな中、どんどんカリキュラムは進み、小5では過去形をも含めた表現を使って書いたり、発表したりします。 小5からは専科の日本人の先生もしくは、専門の非常勤講師と担任などで授業は進められます。
教育に熱心な地域ではあらゆる英語教室があり、学校以外での英語習得も盛んです。
だから、小学校の英語が簡単と感じる生徒さんも多くなります。
さらに、今年から指導要領が変わった中学では、アルファベットなど書けることが前提で授業がはじまり、かつては高校で習った仮定法なども卒業までに学ぶことになります。
中学の先生方にとっては、授業数がかわらないのに、やることも単語数も増えたということです。
いつから教室に通わせたらいいかを考える時、ご両親のころのことを思い出してもあまり役には立ちません。
苦手に感じるのは、
*小学校では、自分だけわからない気がするとき*
*中学校では、成績が悪いとき*
が多いようです。
小学校での苦手意識については、
”何言ってるか、わからな~い”
で、くじけてしまう。
それとも
わからないような気がしても
”結構だいじょうぶなんだ”
と、感じる。
この2つには大きな違いがあります。
早くから英語に触れる経験がある子供たちは、”あいまいさ”を享受しやすくなります。
この”あいまいさ”については英語教育の世界でもその重要性が語られています。
一部がわかっても
全部理解できないと→自分はわからない→”苦手”
こんなふうに感じる子供たちがいます。
この負の流れを避けたいものです。
”結構大丈夫だ”→だから活動そのものを楽しむ
そんな気分になれるのは小学校の低学年です。
小学校の低学年までには、英語に慣れ親しんでおくことはおすすめです。
(さらに、音を聞き分けたり発音をすぐにまねすることは、高学年の生徒さんにはむずかしいことです。大人になると、大量の知識でその部分をおぎなうことになります。)
中学では成績の圧がかかってきます。
今、学校では文法中心の教え方が好まれていません。
会話中心で習得するには、大量の会話の蓄積が必要です。
かといって、50人近い生徒全員に十分な会話量を確保するのは大変です。
そこで、なんだかわからない。。。
ということになる場合があります。
高校に行ってから、文法用語が飛び交う授業にびっくりした生徒さんもいます。
そこで、YCでは英検を通して、日本語で文法の説明をする時間をつくっています。
もちろん、mpi式会話中心の時間も十分確保しています。
言語習得は、量が必要です。
ゴールはありません。
言語活動の絶対量を増やすためには、すこしづつでも小さいころから触れていく。
もちろん、きちんとした長期計画のもとで。
”気が付くと、英語習得の土壌ができている”。
そうなると、いいですね。